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52|グラスの歴史 日本のグラスメーカー、手造りグラス工場について22

皆さん、こんにちは🎵

先週に引き続いて、日本のグラスマーケットに多大な影響を与え、グラスマーケットを大きく拡大させたカメイガラスについて、お話していきたいと思います。

 

手元にある一番古いカタログが1989(昭和64年・平成元年)のものです。

 

先週は、カメイガラスが復刻させた薩摩切子や江戸ビードロ、長崎硝子のシリーズについて、
お話しました。

今回は、輸入品についてお話していきます、先ずはフランスのJGデュラン社、2000(平成12)ARCと社名変更しました、1990年代は、フランス最大級のグラスメーカーで、クリスタルグラス、ソーダグラス、強化ガラス、耐熱ガラス、キッチン・調理用の超耐熱グラスなどを生産しておりました、パリか3時間程度郊外のARC村に工場がありました。当初は、代理店経由で取引しておりましたが、1980年代後半から直接取引になり、ARC社の開発技術とカメイガラスのデザイン、日本のグラスマーケットへのプロモーションが合致して、年間10数億以上の取引でした。グラスだけでなく30CMの大きいサイズの花瓶などもオートメーションのクリスタル工場で生産して大きな売り上げになっていました。また前述のHOYAクリスタルに対抗して、ARC社の高い技術力で、世界で初めてクリスタルの色被グラスを開発し、更にNC制御のカットマシーンで切子を作り出しました。その後HOYA クリスタルもマシーンで色被の生地を作り出し、NC制御のカットマシーンでカットグラスを世に出しました。

 

 またARCと言えば、某パンメーカーの白い皿のキャンペーンが有名です、こちらはARC社の強化ガラスの乳白色のグラスや皿鉢で、生地の上に絵柄をプリントしたり、後には黒色の強化ガラスも開発発売しました。ところで、たいていのご家庭に、は白い皿があると思います()、皆さんどのくらいの枚数がキャンペーンで毎年配られていると思いますか/// ピーク時には1000万枚近く使われました、これだけの量と価格、物理的なボリュームで対応できるものが、陶器や他のクラスではできない為、またお客様にも人気なので30年以上使われている、キャンペーンアイテムです。当初はフランスの工場で造られていましたが、現在はドバイの工場で造られています、フランスの会社で造っているということで、フランス国旗が貼られているのかと推測いたします。

 

 喫茶店やレストランで使われているグラス、特に全面強化のグラスは同じフランスのDURALEXが有名ですが、アイテム数やシリーズの数は圧倒的にARC社が多いです、また耐熱ガラスもアメリカのPYREXが有名ですが、ARC社も調理用の鍋やキッチン用品を多数出しています、カメイガラスが1997年に倒産廃業後は、陶器やグラスを扱う問屋がARCの商品を扱っていますが、カメイガラス時代の売り上げボリュームには遠く及びません、またARC自体も、クリスタルの生産を辞めたり、大幅や組織の縮小、生産体制の縮小、人員整理で会社の規模も小さくなってしまいました。

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コメント

虎谷 哲男 - 4月 16, 2024

北千住の虎や、居酒屋の親爺です!
今後とも宜しくお願い致します。

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