07|グラスの歴史4 世界のグラス製造の歴史
1781年にフランスのサンルイ社がクリスタルの製造に成功し、鉛クリスタルの製造がはじまりました。鉛クリスタルは製造工程の時に酸化鉛を入れて化学反応を起こすため、いわゆる鉛毒の心配はありません、また当時もいまと同様クリスタルガラスは高価なものであり、王侯貴族階級に使われておりました。一般庶民はソーダ硝子で造られた、いわゆる硝子食器を使っておりました。
19世紀になると、産業革命がガラス・グラス業界にも影響を及ぼしてきました、型吹き成型作業工程を機械で成形することにより、生産効率が上がり大量生産の道が開けてきました。フランスのバカラ、サンルイなどのなどを積極的に進め、品質の向上はもちろん、生産性の向上による価格低下に結びつけることで、クリスタル普及の下地を作りました。
ドイツでは硝子溶解時の熱効率を上げる畜熱室を設置する方法が考案されました、ベルギーでは連続してグラスを溶解するタンク窯が発明され、グラスの生産に飛躍的な進歩をもたらしました。
また鉄道網の発達による物流の進化などが、庶民の生活水準を大幅に上げることにより、家庭の中でグラスが多数使われるようになり。ワイン用アペリティフ・リキュール用など生活の中で使われるグラスのバリエーションが広がってきました。
欧米人のアメリカ移住に伴い、ドイツ・イギリスなどヨーロッパ各地のグラス製造技術を使った、アメリカのグラス工業が盛んになり、これらが世界で現在主流になっているオートメーションによるグラスの製造に繋がっていきます。
アメリカは当時世界有数の機械工業国、大量生産大量諸費に寄ってグラスが一般大衆の生活の中で使われるようになりました。またアメリカでは耐熱グラスの製造技術は世界のトップレベルでした。
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