77|グラスの製造方法、成形方法、加工方法15
皆さん、こんにちは🎵
グラスの製造工程は、①原料の調合 ②溶解 ③成形 ④徐冷 ⑤仕上・検査 ⑥梱包・出荷のプロセスになります。①②についてお話してきました、③の成形について宙吹きと型吹き細足成形、プレス成型について、お話してきました。今日は、圧迫製法についてお話したいと思います。
圧迫製法は、プレス製法に似ていますが、プレス製法が矢型、目金型、胴型の3つのパーツで構成された金型に溶けたガラスを入れて、機械の圧力によって押して形を整えて、成形する方法に対して、圧迫製法は、金型に圧縮空気を入れながら、成形する方法です。半自動化した型吹きの製法で、ビンや一輪挿し、醤油注しなどの量産品の成形に適しています。金型に文様を入れることによって、ビンや一輪挿し、醤油注しなどに文様が入ります。
日本国内で、食器を圧迫製法で製造している工場は、数か所しかなくなってしまいました。
昭和世代では、花を生ける一輪挿しが飛ぶように売れて、一輪挿しにいろんなテクスチャー文様が入ったものや、青やピンクの色が入ったグラスの一輪挿しが人気でした。
花瓶も、近年はシンプルな円形やスクエア型の角形、サイズもたくさんの花が入り、大きく広がるように生けるスタイルが人気になり、一輪挿しの需要が減ってしまいました。
醤油入れ、ソース注ぎなども、昭和世代は町の食品販売店で一升瓶を買って、家で如雨露(じょうろ)を使って、醤油注しやソース注ぎに入れて使っていました、スーパーなどで家庭用の小容量のパックに入った、醤油やソースが売られるようになったのは、昭和40年代後半と記憶しております。入れ替えせずに手軽に変えることから、瞬く間に家庭に広まり、それと共に醤油注し・ソース注ぎの需要も減ってきました。
但し、中華料理店や街の食堂などでは、相変わらずガラス製の醤油注し、ソース注ぎ、辣油入れなどが、テーブルの上にあり、現在も現役で使われています。こちらの醤油注しなどの調味料関連だけの食器を扱う専門業者もおり、現在では世界各国から注文が入ってきています。
小樽や諏訪などの、ガラスの博物館や専門店が連なる観光地で人気なのが、醤油注しです、特に小樽では、国内外の観光客が必ずと言ってよいほど、買って帰るお土産の定番になっています。
ガラス製は、洗いやすく汚れにくい臭いもしないということ、また注ぐときに容器の下に尻漏れしないことで、昭和時代の硝子醤油注しを知らない世代が新しい商品と思って購入されて帰るようです。
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