72|グラスの製造方法、成形方法、加工方法10
皆さん、こんにちは🎵出張が重なり先週はお休みを頂きました、来週9/15から3週間ほど、アメリカを東西に渡り回ってきますので、その間もスミマセンお休み頂きますので、ご理解よろしくお願いいたします。
グラスの製造工程は、①原料の調合 ②溶解 ③成形 ④徐冷 ⑤仕上・検査 ⑥梱包・出荷のプロセスになります。①②についてお話してきましたので、いよいよ③の成形についてお話していきます。
グラスを造る真骨頂が成形です、中世からの続いている技術をベースに、たくさんの先輩たちが作り上げたたくさんの技術・成形方法によってグラスは造り上げられています。
職人が手造りで造り上げる成形方法と、オートメーションで作り出されるグラスの成形方法は少し違いますが、基本となることは同じになりますので、先ずは手造り硝子の成形方法のお話をして、その後オートメーションでの成形方法を補足してお話していきます。
手造り硝子の主な成形方法は、①宙吹き②型吹き③細足④モール⑤プレス⑥圧迫⑦スピン⑧延ばしとあります、いずれの製法も1300℃以上に高温で溶かしたグラスを成形していきます、溶かしたグラスは水あめのような状態ですので、温度が高すぎるととろとろの状態で形を作り上げることができません、また温度が低すぎると固まってしまい、形を変えることができないです。非常に微妙な温度の幅でグラスを成形します、季節の温度差、窓の開閉による風の具合、湿度との関係など、溶かしたグラスの生地を成形するのに最適な状態に保つことは、溶解の温度と状態のコントロールと同じように、デリケートなコントロールが必要になります。
宙吹き(ちゅうぶき)は、ガラスの成形技法のひとつで、1,300℃以上に熱せられたガラスに筒状の「吹棹」と呼ばれる道具で巻き取ります。 その吹き竿に息を吹き込み、ガラスをふくらませながら製品の形を創りだしていく技法です。型を使わずに空中で形を成形する技法です。型を使用しないため、一つひとつ大きさが微妙に異なるので、世界でたった一つのオリジナルの作品が創り出されます。また、職人の息を吹く強さなどで大きさが変わるので、職人たちの技量がある程度無いと、きれいに形を作ることができません。
型にガラスを流し込むのではなく、溶解炉などで高温融解したガラスを吹棹 (ふきざお)と呼ばれる金属管に溶けたガラスをつけ、棹を回しながら息を吹き込み、風船のようにふくらませる“吹きガラス”の手法は、紀元前1世紀ごろにシリア地方で発明されたといわれます。鉄パイプに巻き取り、口で空気を吹き込んで作るため「吹きガラス」という名前になりました。造るグラスは、コップ、ぐい飲み、ボール、皿、花器など様々なガラスの器です。
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