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25|グラスの歴史 木本硝子のチャレンジとグラス製造のお話8

テーマと内容がグラスから離れすぎ、ちょっと違うのではとコメントを頂きました。

グラスの歴史や製造方法などもお知らせしていきますが、グラスを取り巻く環境も大切だと考えております。製造から流通、消費までは一つの流れです。

 

流通の変化について、教科書的でなく私が実際にビジネスを通じて感じたことをもう少し書きますので、よろしくお願いいたします。

 

百貨店から量販店、ショッピングモールへと変わっていく中でグラス業界に大きな影響を与えたのが、ホームファッションというカテゴリーが新しく出てきたことです。

いまでこそ、ホームファッション、ホームファニシングで何となく、ああニトリか無印のあのコーナーと思い浮かべられますが、登場時はイメージが解からずでした。

 

ホームファッションとは、1990年代に欧米で生まれた考え方で、家具やインテリア、カーテン、室内装飾品から照明、生活家電(白物家電)等の家の中で使うものも(衣類の)ファッションのようにコーデネートするという考え方です。

 

食器売り場は和陶器、洋陶器、グラス、カトラリー、箸、漆器とそれぞれ分かれ、同じようにキッチン売り場もインテリア売り場も素材別か用途別に分かれていました、それを
洋服ファッションの着こなしのように、一つのテーマや好みの色、デザインテイストで家庭の中にあるものをまとめたコーデネートした売り場で、ライフスタイル提案型ともいえるスタイルです。

 

こちらのトレンドがグラスにも影響して、2000年ごろのイオンの売り場には、グラスだけで500種類も、色別、テイスト別など膨大なアイテム数が並べられていました。それまでは、せいぜい50種類程度のグラスの品揃えが大きく増え、売り場面積も食器売り場で100坪以上と、今の10坪ほどの売り場とは考えられないスペースとアイテム数でした。

このトレンドがグラスだけ扱っている木本硝子に大きなチャンスを与えてくれたことになります。

 

木本硝子は僅か数人の会社ですが、3代にわたりグラスだけを扱ってきました、国内の工場、メーカー、職人だけでなく、ヨーロッパなどのメーカーの商品も扱い、1990年ごろからはフランクフルト、パリ、ミラノなどの国際的な展示会に買い付けに行き、メーカーとも直接交渉しておりました。

 

それを生かして、500アイテムものテイスト別のアイテムを提案して、陶器や他の素材とコーデネートして売り場づくりをしていきました、この経験が木本硝子を問屋からプロデューサーに代わることのきっかけになりました。

 

様々なメーカーの商品が取り扱うことができます、それらを使い職人たちに付加価値をつけてもらい、コーデネートやデザイントレンドに合わせてアイテム開発していく、グラス製造・加工・調達のノウハウの蓄積、売上をバックとした取り組み先との信頼の醸造が進みました。

 

イオンとの取り組みからたくさん学んだことの一つです。

ありがとうございます♪

 

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